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「今日が最後だと思って毎日戦っている」(中島秀)。 日大が15安打の猛打で7年ぶり決勝進出!

 大学準硬式最大のチャンピオンシップ「文部科学大臣杯第74回全日本大学準硬式野球選手権大会」は8月26日、レクザムスタジアムで準決勝2試合が行われ、大阪経済大が2年連続、日本大が2015年以来、7年ぶりに決勝進出を果たした。

日大が15安打12得点の猛打で帝京大を12―2でねじ伏せた。日大は2点を追う3回裏、2死走者なしから3番半田陸人(2年=佐野日大)、4番関口淳基(4年=千葉日大一)の連打で一、三塁。続く5番中島秀馬(4年=日大二)が1-0から強振。打球は左翼96mのフェンスを越える逆転3ランとなった。「甘い球を見逃さず、強く低く、を意識して打つことができた。今大会は調子が良く、大会前の合宿で準備してきたことができています。今大会は毎日が強豪との対戦となり『今日が最後』だと思って戦っている。下級生の活躍も頼もしく、雰囲気もいいので明日も強い相手(大経大)に勝ちたい」と力強く話した。

大会前の合宿では実践形式の打撃と走塁を強化した。5番中島秀は3ラン含む2安打4打点の大活躍

■今大会初出場の帝京大は4強入りの大健闘
「リーグ戦では互角に戦ってきた相手。今日は打ち合いを予想していましたが『トーナメント戦慣れ』の差が出た結果になってしまい悔しい」。念願の全日本初出場を果たし、自身も全国初采配となった今大会。敗れた帝京大の浅野修平監督は悔しさを滲ませて振り返った。99人と大所帯の準硬式野球部だが、専用グラウンドがなく練習は主にアメフト場で行っている。スポーツ推薦がないため甲子園出場組は少ないが、泥臭い全員野球でここまで勝ち上がってきた。

主将の清水敦貴(4年=加藤学園)は言う。「自分が入学したときは2部から1部に上がったばかりで、リーグ戦で全敗するような戦力でした。それが4年後に全国4強まで行けるまで成長した。なぜ強くなれたかと言うと、リーグ戦で日大や中央大などレベルの高いチームと試合ができたから。相手が強かったお陰で、自分たちも努力して向上することができました。今日の日大さんは崩れることなく、最後まで我慢強かった。そういうところを後輩も見習って、日本一を掴んでほしい」。野球部の歴史に新たな足跡を残した4年生たち。その奮闘はしっかりと後輩たちの胸に刻み込まれた。

初回に右前打を打った清水。肩を脱臼しファーストからDHへ転向。打撃に専念することで自分の長所が発揮された

初出場で全国4強入りの快挙を成し遂げた帝京大。大会中のケガで主力を欠きながら、諦めない姿勢を貫いた