準硬式全国最多の6部、33チームが所属する東都大学リーグで、2部國學院大が1部昇格を決めた。2部優勝に貢献したエース天池空(2年=県相模原)が入れ替え戦でも好投。1部6位の国士舘大に2連勝した。
春季リーグで10年ぶりに2部優勝し、入れ替え戦で専修大に1勝2敗の惜敗を味わった國學院大が2度目の挑戦で2試合連続の逆転勝ちで1部昇格をつかみ取った。
▽入れ替え戦第1戦
國學院大 100000034=8
国士舘大 000100112=5
▽入れ替え戦第2戦
国士舘大 012100200=6
國學院大 00101025✕=9
■「最後はお前が行け」と4年生に背中を押された
2部所属ながら昨年の関東選手権で優勝し、全日本選手権大会でベスト4入りした國學院大が、この秋も劇的な快進撃を見せた。第1戦では1番森山幹大(2年=世田谷学園)が先制ソロ本塁打で打つと、8回に小谷卓巳(3年=國學院栃木)の適時打で逆転。第2戦目は2点ビハインドの8回裏に6本の集中打で逆転。第1戦で先発7回2/3を3失点に抑えたエース天池が第2戦の9回のマウンドに上がり、3者凡退で胴上げ投手になった。
天池は「勝って泣いたのは高3夏以来です」と、県相模原時代に阪神・及川雅貴投手擁する横浜高に勝利しベスト4入りした夏を振り返った。高校卒業後、1年の浪人を経て國學院大に入学。「野球人生で1度も優勝したことがないので、1度はしてみたい」と準硬式の道へ。1年から関東選手権優勝、全国大会出場を果たし、この秋、1部昇格の立役者となった。天池は「春の入れ替え戦で負けて悔しかった。(優勝決定の)最後のマウンドは森川君(稔弘・3年=弥栄)が『最後はお前が行け』と言って送ってくれました。4年生と一緒に勝てたことがうれしくて、涙が出ました」と話した。来春は更なる高みを目指し、戦国東都の1部での優勝を目指す。
(文/樫本ゆき、写真/國學院大準硬式野球部)