
6月6(土)日から8日(月)にかけて、新潟県で「令和8年度春季北信越地区大学準硬式野球大会」が開催される。今年は8月に行われる全日本選手権の開催地が石川県ということもあり、例年以上に熱戦が期待される。予選リーグを勝ち抜いた12チームが集結し、全日本選手権の出場権を懸けた熱戦を繰り広げる。
優勝、準優勝のチームは8月21日(金)から石川県で開催される文部科学大臣杯第78回全日本大学準硬式野球選手権大会の出場権を得られる。3位のチームは8月30日(日)から大阪府で開催される清瀬杯第58回全日本大学選抜準硬式野球大会の出場権を得られる。
大会日程は6日に1回戦、7日に準々決勝と準決勝、8日に3位決定戦と決勝が行われる予定。会場は6・7日はみどりと森の運動公園野球場と城山運動公園野球場、8日はHARD OFF ECO スタジアム新潟で開催される。
本記事では、各予選リーグを首位で通過しシード権を獲得した4チームを紹介。北信越の頂点、そして全国への切符を懸けて戦う優勝候補たちに注目だ。
金沢大学医学部 ―3連覇に挑む絶対的王者―
まずは今大会に春3連覇が懸かる金沢大学医学部だ。
今年のチームはこれまで築いてきた強力打線に加え、2連覇した去年までのチームにはない「鉄壁の守備」で守り勝つ野球が魅力。隙のない守備からリズムを作り、確実にアウトを積み重ねていく。攻撃面では予選リーグで主に3番を務めた黒崎宗矩(6年=水戸第一)がカギを握る。持ち味の長打力と勝負強さでチームを勝利に導く。鉄壁の守備と強力打線を武器に三連覇の偉業を目指す。
今大会のキーマン:寺下佳孝(6年=金沢泉丘)
北信越を代表するチームの絶対的エース。予選リーグで3試合で19イニングに登板し、36奪三振で自責点1と圧倒的な成績を残した。学生最後の年に彼が見せる投球を見逃せない。
主将の意気込み:木村真康(3年=早稲田)
一戦必勝、全力プレーで春北優勝を掴み取ります。

上越教育大学 ―徹底した「入り」の意識が呼び込む爆発力―
順当にシード校が勝ち上がれば金沢大学医学部と準決勝で対戦するのが、上越教育大学だ。
毎年激戦の新潟・長野ブロックを今年は全勝で勝ち上がった。今年のチームはとにかく「入り」を強く意識している。攻撃であれば先頭バッター出塁、守備であればファーストストライク・ファーストアウトを確実にとる。さらに、一番の強みはいいプレーや得点が入った時のベンチを含めた爆発力の連鎖だ。試合中だけでなく、いい雰囲気で臨むための準備として、シートノックや円陣もとにかく盛り上げるようにしているそうだ。この準備のおかげで、予選リーグでは、打線がつながり、3試合ともビッグイニングをつくることができた。
守備では昨年北信越選抜にも選出された横島陽平(3年=真岡)ら多彩な投手陣を中心に全員で守り抜き、各イニングにおいて複数得点を与えなかった。守備を短く、攻撃を長くといった理想的な試合運びを展開できた。予選リーグの勢いそのままに2022年秋以来の北信越制覇を目指す。
今大会のキーマン:石田眞洸(まひろ)(2年=上田西)
守備では強肩を活かした盗塁阻止、ピッチャーの良さを最大限引き出すリード、フレーミングやブロッキングなど全てにおいてハイレベルな扇の要である。また、予選リーグで打率6割超えの打撃にも期待がかかる。
主将の意気込み:内藤蒼太郎(3年=高田北城)
毎回の通常練習をいい雰囲気で臨むことができている。格上格下関係なく、自分たちがやってきたことだけを自信に変えて、全員野球で一戦必勝で頑張ります。

福井大学医学部 ―圧倒的な経験値と安心感を力に頂点へ―
前述の2チームとは別のブロックで優勝候補に挙げられるのが、福井大学医学部だ。
ここ2年の4大会中3度の4強入りを果たすなど近年勢いのあるチーム。予選リーグでのチーム打率.375は本選トーナメント出場全12チームトップである。どの打順からでもチャンスメイクでき、小技も絡めて得点に結びつけることができる。
守備面では保仙裕二(4年=大阪星光)、井元龍之介(3年=藤島)ら投手陣が流れを引き寄せ、バックも粘り強く守り、予選リーグを勝ち上がった。
北信越地区では近年、医学部チームの上位進出が目立つが、その強さの秘訣を道下文哉 主将(4年=藤島)は「5・6年生の存在が技術面での戦力になってくれることはもちろん、圧倒的な経験値と安心感で自分たちを支えてくれている」と語る。一般的なチームにはない5・6年生の存在が福井大学医学部の大きな力になっている。
今大会のキーマン:中村俊介(3年=鳥取西)
予選では主に2番打者としてチームトップの打率で打線を牽引し、サードの守備でも高い貢献度を示す走攻守三拍子揃った、卓越した野球センスを持つプレイヤー。
主将の意気込み:道下文哉(4=藤島)
まずは野球を楽しむことが1番。その中でこのチームの持ち味を存分に発揮し勝ちにいきます。

金沢医科大学―「発展途上の王者」が見せる全員野球―
予選リーグで圧倒的な強さを見せたのが、昨秋王者の金沢医科大学だ。
今年は熱い気持ちを持ったメンバーが集い、昨年よりさらにチーム力が向上。予選リーグでは堅実な野球を目指し、一戦一戦を丁寧に戦い抜いた。
安定感抜群の松山明弘(5年=明善)や西日本選抜で活躍した長森大将(6年=福岡大大濠)らの投手陣は、予選リーグで本選トーナメント出場全12チームトップとなるチーム防御率1.23を記録した。昨秋の優勝に満足せず、さらなる成長を目指し「発展途上」のチームとして、秋春連覇に挑む。
今大会のキーマン:大森智人(5年=淳心学院)
昨秋のMVPに輝いた、チームの絶対的主軸。4番として打線を牽引し、長打力と確実性を兼ね備えた圧倒的な打撃で勝利へ導く。ここ一番で試合を決める一打に期待がかかる。彼のバットから生まれる豪快な一発に注目してほしい。
主将の意気込み:新井和郎(3年=日大三)
我々の強みを最大限に発揮し、目の前の一戦に全力で挑みます。そして、ともに努力を重ねてきた仲間を信じ、最後の瞬間まで諦めることなく、チーム一丸となって勝利を掴みにいきます。熱い気持ちを前面に出した医科大らしい野球をお見せしますので、ぜひ楽しみにしていてください。

他にも強力打線を武器に昨秋準優勝の富山大学、2年連続春4強入りを果たしている新潟大学医学部などノーシードからの下剋上にも目が離せない。

文/金沢大学 小笠原航大(3年=伊勢)