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「挑戦なくして前進なし」多忙な日々を力に変える。日本大・久保田里江子が体現するJUNKOプライド

 昨秋の阪神甲子園球場。カメラを手にグラウンドを駆け回る一人の学生がいました。日本大の久保田里江子さん(4年=日大櫻丘)です。彼女は日本大学準硬式野球部のマネージャーを務める傍ら、大会運営を担う「甲子園大会プロジェクトチーム」の学生副委員長として、第4回大会を支えてきました。

 久保田さんが甲子園プロジェクトに参加したのは第3回大会から。当時はメンバーの中で唯一の2年生。周囲は全員先輩という環境で「ただ言われたことをやるだけで精一杯だった」と振り返ります。

 しかし、3年生となり学生副委員長という重責を担った前大会では「中間の役割として、大会全体を把握できるように意識して行動しました」と、学生委員長と連携しながら、自ら確認に動く主体的なリーダーへと成長したのです。

 特に彼女が力を注いだのが、大会パンフレットの制作でした。関東、関西、東海、九州と全国各地に散らばるプロジェクトメンバーと、オンラインやLINEを駆使してコミュニケーションを重ね完成。「全体の統一感を出すために、メインカラーやフォントを合わせる作業が本当に大変でした」と、スケジュール管理から発注まで総合的に携わり自信をつけたのです。

2年前に初めて甲子園大会を経験。今年は関東連盟学生委員長として運営に携わる

壁となった「人に強く言えない性格」

 この大会では連盟初の試みとなる「JUNKOブランディング発表会」があり、久保田さんは司会進行を務めました。裏方としての事務作業だけでなく、表舞台でメッセージを伝える役割も全うしたその姿。学生主体で運営される準硬式野球の可能性を象徴するものでした。

 活動の原点を紐解くと、日本大学準硬式野球部での日々にあるそうです。高校時代もマネージャーを務めていた彼女は、大学進学後に準硬式野球の存在を知りました。入部の決め手となったのは、当時の先輩マネージャー、2学年上の今井瑠菜さんの姿でした。
「その背中に刺激を受けて、すぐに入部を決めました」と話す通り、憧れの先輩を目標に、同期の森田彩良さんと共に選手たちを支え続けてきたのです。

 2年生の秋に先輩が引退し、自分たちが中心となってチームを動かすようになると、新たな壁にぶつかります。「人に強く言えない性格なので、最初は苦労しました。でも気持ちを入れ替えて、今はだいぶ言えるようになりました」と、チームのために徐々に改善点を克服。最近では周囲から「今井さんに似てきたね」と言われることもあるそうです。それは、彼女が「強いマネージャー」へと着実に成長している証。

「もしマネージャーをやっていなければ、相当怠惰な生活を送っていただろうなと思います。やって良かったと常々思っています」と笑います。

学業、部活、就活、大会。準硬式を体現するリーダーへ

久保田さんは関東地区準硬式野球連盟の学生委員としても広報活動に奔走し、選手インタビューの企画や「関東連盟新聞」の発行を手掛けています。学業、部活、連盟の仕事、そして就職活動。準硬式野球の理念である「文武両道」を、彼女はまさに自らの行動で実践しています。

「挑戦なくして前進なし」

 この座右の銘を胸に、彼女は2026年の関東連盟学生委員長に就任。約3000人の学生が登録する関東連盟の長になったのです。

「今まで先輩方のことを見てきたので、その上で、チームでも連盟でもこの甲子園でも、何か新しいことをしつつ、大きなものを成し遂げたいです」

 一人のマネージャーとして、そして次代の学生リーダーとして。久保田里江子さんの挑戦は、これからも準硬式野球という舞台を、より鮮やかに、より熱く彩っていくはずです。

昨秋の甲子園大会で日本大学のメンバーと記念撮影。今年は集大成の1年を進む


久保田 里江子 (くぼた・りえこ)
2004年生まれ。東京都出身。日大櫻丘高卒。23年に法学部に入学。準硬式野球部マネージャーを務める傍ら、関東連盟学生委員としても活動。甲子園大会プロジェクトチームにも24、25年と2年連続で参加。26年から関東連盟学生委員長に就

(文・編集部)