
全日本選手権出場枠「1」をかけた準決勝2試合は、いずれも延長タイブレークにもつれ込む白熱の展開となった。第1試合は立教大学と日本体育大学が対戦。日体大が7回に追いつき4-4で延長へ。10回、日体大は好機を生かせず、その裏、立教大が無死満塁から2死とするも、水科大輔(2年=高松大輔)が死球となり、押し出しサヨナラで決勝進出を逃した。3位決定戦は法政大と26日10時に予定されていたが、天候不良のため日程を調整中。
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【大学野球】組み合わせ-第68回関東地区大学準硬式野球選手権大会 : 一球速報.com | OmyuTech

格上相手に善戦も「ここが僕らの限界値」
第68回関東地区大学準硬式野球選手権大会で、日体大が準決勝に進出する快進撃を見せた。24日の試合では、昨夏の全国準優勝の立教大とタイブレークにもつれ込む接戦の末、惜敗。実績では“格上”である相手に互角の戦いを演じた要因は、主力選手たちが高校野球で鍛えられてきた経験があるからだ。
主将の小作将吾(4年=日体荏原)は「3回戦、4回戦を勝ち抜くなかで、ここを勝ったら全日本の予選会確定だったので、どんな内容でもいいから勝つという思いで戦ったんですが、勝ち切れなかった。ここが自分たちの限界値だと思います。格上相手にこういう試合ができたからこそ、悔しいです」と声を詰まらせた。


日体大は東都リーグ2部に所属。普段は全国上位校との対戦が多くない中で、堂々の躍進だった。その要因について小作は「もともと個々の能力が高い。ベンチ入り25人全員が役割を理解し、一つになれたことで能力が生かされた結果」と語る。
相手より2本多い15安打を放った打撃力に加え、守備力も高かった。セカンドの手塚悠槙(2年=山梨学院)、サードの常世遥斗(3年=日体荏原)を中心とした内野陣は、延長10回無死一、二塁のピンチで本塁封殺を連続で決めるなど高い集中力を発揮。手塚は「負けたけど、ここまで勝ち上がれたことが自信になった。確実に成長を実感できた大会でした」と胸を張り、常世も「限られた練習でもここまで戦える。この形は変えずにいく」と手応えを語った。
チームの特徴は、学生主体の運営にある。専用グラウンドはなく、練習は週2〜3回。球場を借りながら活動する環境だ。学生監督がメンバー選考や采配を担い、自主性を重んじるスタイルが根付いている。
厳しい高校野球をやり切ったからこそ「今が充実」
手塚は「高校時代は厳しい環境で一度は野球をやめようと思ったが、このチームは勉強やアルバイトと両立できる。今は純粋に野球が楽しい」と話す。高校野球で完全燃焼できなかった経験や、もう一度野球と向き合いたいという思いを持つ選手が多い。これも準硬式野球の特徴と言える。
日体大付属高校を中心に、山梨学院や、二松学舎大付、土浦日大など甲子園出場校出身者も多く、ポテンシャルの高さは折り紙付き。だが、その力を引き出しているのは「楽しむ」という共通の価値観だ。常世は「後輩が積極的に引っ張り、先輩もそれに応える。いい循環がある」とチームの一体感を強調している。
敗戦後も選手たちに悲壮感はなかった。結果だけでは測れない収穫があった関東大会。日体大は1部リーグ昇格、そしてその先の戦いにこの経験をつなげる。

全国大会への挑戦へチーム一丸となって歩みを進める
(編集部)