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昨年辞退した全国の舞台へ再び 仙台大学準硬式野球部

4月9日より開幕した令和4年度春季リーグ戦は、5月21日の一部二部入替戦をもって閉幕した。春季リーグ戦は新型コロナの影響で3年ぶりの開催となった。昨年は代替大会として、東北王座決定戦の名のもと一部二部混合で開催され東北学院大学が全勝で優勝を決めた。王座決定戦で優勝した東北学院大と最後まで優勝を争っていたのが仙台大学であり、最後の最後で1対0で敗れ涙をのんだ。その仙台大が昨年の雪辱を晴らし、今年のリーグ戦では念願の優勝を飾った。

優勝の要因
 今大会で優勝できた最大の要因として主将である杉田(3年=専大北上高)は、他大学に負けない圧倒的な打線を挙げた。その通りに、チーム打率3割3分4厘、得点110でリーグ最多を記録している。打線は、佐々木峻や大原、杉田、古川、佐々木琉晴の5人が3割を超える打率を残している。また、これらの好打者に繋ぐ役割として昨年首位打者に輝いた橋本、小技の利く小林など、剛と柔どちらも兼ね備えたバランスの良い打線を形成した。これらの要因だけでなく、杉田は、「打線が点ではなく線となり、自分の役割を考えた上で打席の中で一人一人が結果を出せていた」とも述べている。随所でセーフティーバントなど柔軟な攻撃も展開していた。犠打の数も青森大に次ぐ2番目の数となっている。ランナーを確実に進め、上位打線が返すという理想の展開が大会通してできていた。

主将としてチームをまとめた杉田

また、全試合で4番に座り、強力打線を牽引した大原(3年=柴田高)は、「2アウトからでも点を取る場面が多く見られ、簡単には終わらない野球をする事ができチームとして一つの自信になった」と振り返る。試合を重ねるごとにチームとして自信をつけたといえる。以上の要因が、東北一の圧倒的な打線を形成したといえるだろう。

副主将、四番として強力打線を牽引した大原

圧倒的な打線の陰で投手陣の奮闘
 優勝の要因として打線ばかりが注目されているが、投手陣の奮闘なしに優勝はなかったといえる。今大会、仙台大はほとんどの試合を継投で勝ち切った。主に4年高橋侑也、3年佐藤拓也、2年村田憲翔、齊藤伊吹の計4名の投手陣が奮闘した。先発は高橋、村田の2名で回し、試合途中から佐藤、齊藤の役割であった。投手陣を束ねる佐藤(3年=東陵高)は、「継投が多い試合展開の中で、それぞれ与えられた場面で持ち味を発揮したことがよかった」と振り返る。高橋、齊藤の両右腕は力強い直球を武器に強気なピッチングを展開する中で、左腕の佐藤、村田が打たせて取るピッチングという同じ試合の中でタイプが異なる投手リレーで相手にしたい攻撃をさせなかった。これら4人の投手の奮闘が仙台大に優勝をもたらせたといえるだろう。
 しかし、佐藤は「春リーグでは野手に助けられた試合も多々あり、多くの課題が明らかになったので、全国ではピッチャー陣が野手を助けられるよう日々の練習に取り組んでいきたい」と、現状に満足することなく先を見据えている。

投手陣を束ねたエース佐藤拓也

今大会MVP
今大会優勝を飾った仙台大のMVPとして、杉田は佐々木峻(4年=小牛田農林高)を挙げた。佐々木峻は主に1番として出場し、打率4割2分1厘を記録した絶対的なリードオフマンである。佐々木峻をMVPに選んだ理由として杉田は、「大事な点を取りたいところでの一本や、4年生としてチームを引っ張ってくれた」と述べている。チームの精神的支柱として彼の役割はチームに欠かせないものだったといえるだろう。

仙台大は優勝したことにより東北地区の代表として、8月22日より全日本選手権に挑むことになる。全日に向け杉田は「全日でも自分たちの野球を貫き、1つでも多く勝てるように頑張りたい」と意気込んでいる。また、副主将も務める大原は「全国までの残された時間でチームが一丸となり東北地区代表という自覚を持ち頑張りたい」と東北代表としての強い自覚を感じる。昨年、東北地区の代表として清瀬杯に出場する予定だった仙台大だが、新型コロナの影響で出場を辞退した。しかしながら、今年再び全国の舞台への切符を掴んだ。今大会で示した打線が全国の舞台でどこまで通用するのか、東北地区の代表として全国の舞台で暴れてほしい。

 

文:東北学院大学3年佐々木陽矢